修繕費と資本的支出の違い|どっちで処理する?
結論:原状回復なら修繕費、価値向上なら資本的支出
修繕費は一括で経費にできますが、資本的支出は資産計上して減価償却が必要です。判断基準は「原状回復か、価値を高めるか」です。
修繕費と資本的支出の違い
| 項目 | 修繕費 | 資本的支出 | |------|--------|-----------| | 目的 | 原状回復・維持管理 | 価値の向上・耐用年数の延長 | | 処理方法 | 一括経費 | 資産計上・減価償却 | | 節税効果 | 当期に全額 | 数年に分散 |
具体的な判断例
修繕費になるもの
- 壁紙の張り替え(同等品への交換)
- 畳の表替え
- 雨漏りの修理
- 給湯器の交換(同等品)
- 外壁の塗り替え(同等品)
- エアコンの修理
修繕費 200,000円 / 現金 200,000円
(101号室 壁紙張り替え)
資本的支出になるもの
- 和室を洋室に変更するリフォーム
- 間取りの変更
- エレベーターの新設
- オートロックの追加
- グレードアップした設備への交換
建物附属設備 500,000円 / 現金 500,000円
(101号室 和室→洋室リフォーム)
判断に迷うときのフローチャート
以下の順番で判定します。
- 20万円未満か? → YES → 修繕費でOK
- おおむね3年以内の周期で行うものか? → YES → 修繕費でOK
- 明らかに価値を高めるものか? → YES → 資本的支出
- 明らかに原状回復か? → YES → 修繕費
- 60万円未満か? → YES → 修繕費でOK
- 前期末の取得価額の10%以下か? → YES → 修繕費でOK
- 上記に該当しない → 合理的に区分して処理
一部が修繕費、一部が資本的支出のケース
リフォーム工事で原状回復部分と価値向上部分が混在している場合は、合理的に区分します。
例:外壁塗り替え100万円(原状回復70万円+断熱塗料アップグレード30万円)
修繕費 700,000円 / 現金 1,000,000円
建物附属設備 300,000円
(外壁塗り替え 修繕+資本的支出)
区分が難しい場合は、支出金額の30%を修繕費、70%を資本的支出とする「継続適用基準」も認められています。
入居者退去時の原状回復
入居者の退去に伴う原状回復費用は修繕費です。
修繕費 150,000円 / 現金 150,000円
(退去に伴う原状回復工事 クリーニング・壁紙)
敷金から充当する場合:
預り金 80,000円 / 修繕費 80,000円
(原状回復費 敷金から充当)
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