給与計算の基礎|社会保険料・源泉徴収の計算方法
給与計算は「支給額を決める」だけではない
給与計算とは、従業員に支払う給与の総支給額から、社会保険料や税金を控除し、手取り額を算出する作業です。
計算を間違えると、従業員からの信頼を失うだけでなく、税務署やハローワークからの指摘にもつながります。
給与計算の基本構造
総支給額(基本給+各種手当)
− 社会保険料(健康保険+厚生年金+雇用保険)
− 税金(所得税+住民税)
= 手取り額(差引支給額)
社会保険料の計算方法
健康保険料・厚生年金保険料
「標準報酬月額」に保険料率をかけて計算します。
- 4月〜6月の給与の平均を算出(定時決定)
- 標準報酬月額の等級表に当てはめる
- 保険料率をかける(会社と従業員で折半)
2026年度の料率目安:
- 健康保険:約10%(都道府県により異なる)
- 厚生年金:18.3%(固定)
従業員負担はそれぞれ半分です。
雇用保険料
毎月の総支給額に保険料率をかけます。2026年度の従業員負担率は0.6%です(一般の事業の場合)。
源泉徴収税の計算方法
毎月の給与から控除する所得税は、以下の手順で計算します。
- 総支給額から社会保険料を差し引く
- 扶養控除等申告書の内容(扶養人数)を確認
- 「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」で税額を確認
甲欄(扶養控除等申告書あり)と乙欄(なし)で税額が大きく異なります。副業先からの給与は乙欄適用です。
住民税の控除
住民税は前年の所得に基づいて市区町村が計算します。毎年5月頃に届く「特別徴収税額決定通知書」の金額を、6月から翌年5月まで12回に分けて控除します。
会社側で計算する必要はありません。届いた金額をそのまま控除すればOKです。
よくある間違い
1. 社会保険料の控除タイミング
社会保険料は「翌月控除」が原則です。4月分の保険料は5月の給与から控除します。入社月・退職月は特に注意が必要です。
2. 通勤手当の扱い
通勤手当は一定額まで非課税です。所得税の計算では除外しますが、社会保険料の計算では含めます。
3. 賞与の計算
賞与の社会保険料は「標準賞与額」に料率をかけます。月額の標準報酬月額とは別の計算方法です。
まとめ
給与計算は複雑に見えますが、基本構造を理解すれば怖くありません。最初は給与計算ソフトに頼りながら、徐々に仕組みを理解していきましょう。
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