入金前の売上(売掛金)の記帳タイミング
売上は「入金日」ではなく「発生日」に計上する
フリーランスで最も多い間違いが、入金があった日に売上を計上すること。これは正しくありません。
売上は、サービスを提供した日や請求書を発行した日に計上します。これを「発生主義」と言います。青色申告では発生主義が原則です。
なぜ入金前に売上を計上するのか
正しい期間損益のため
12月に納品して1月に入金があった場合、売上は12月に計上します。入金日で計上すると、12月の売上が過少に、1月の売上が過大になります。
確定申告は1月〜12月の所得を申告するので、年をまたぐ取引で計上時期を間違えると、税額が変わってしまいます。
税務署が見ているポイント
税務調査では、期末(12月末)前後の売上計上漏れが重点的にチェックされます。12月に納品した仕事を翌年1月の売上にすると「売上の繰延べ」とみなされ、指摘を受けます。
具体的な仕訳の流れ
ステップ1:売上計上(サービス提供日・請求書発行日)
3月15日にデザイン制作を納品し、請求書を発行。
| 日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |------|------|------|------|------| | 3/15 | 売掛金 | 100,000 | 売上 | 100,000 |
ステップ2:入金時(振込日)
4月30日にクライアントから入金(源泉徴収10,210円を差し引いた89,790円)。
| 日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |------|------|------|------|------| | 4/30 | 普通預金 | 89,790 | 売掛金 | 100,000 | | | 事業主貸 | 10,210 | | |
源泉徴収分は「事業主貸」で処理します(確定申告で精算されるため)。
売掛金の管理で気をつけること
入金漏れに注意
売掛金を計上したら、入金があるまで追跡しましょう。入金がないまま放置すると、回収不能になるリスクがあります。
月末に売掛金の一覧を確認し、入金予定日を過ぎているものがないかチェックする習慣をつけてください。
相手先ごとに管理する
複数のクライアントがいる場合、相手先ごとに売掛金を管理します。会計ソフトの「取引先」タグを使えば、クライアント別の未入金額がすぐわかります。
白色申告の場合
白色申告では「現金主義」が認められるケースもあります。ただし、年間300万円以下の小規模事業者に限定され、事前に届出が必要です。
特段の理由がなければ、発生主義で記帳するのが無難です。
売掛金の管理は地味ですが、経営の基本です。フリーフリーなら請求書発行と売掛金の自動計上が連動し、入金消込も効率化できます。