前払費用と未払費用の違い|期をまたぐ経費の処理
前払費用は「先に払った分」、未払費用は「まだ払っていない分」
期をまたぐ経費の処理は、経理初心者がつまずきやすいポイントです。前払費用と未払費用の違いを、具体例で理解しましょう。
前払費用とは
まだサービスを受けていない期間の費用を先に支払っている場合、その未経過分が前払費用です。
例:12月に翌年1〜3月分の家賃30万円を支払った
12月に支払ったのは事実ですが、1〜3月分は来年のサービスに対する費用です。今年の経費にはできません。
【支払い時(12月)】
地代家賃 100,000円 / 普通預金 300,000円
前払費用 200,000円
【翌年(毎月)】
地代家賃 100,000円 / 前払費用 100,000円
短期前払費用の特例
1年以内の前払いで、毎年同じ処理を継続している場合は、支払時に全額経費にできます。年払いの保険料やサーバー代などに使える便利な特例です。
未払費用とは
すでにサービスを受けたのに、まだ支払っていない費用が未払費用です。
例:12月分の電気代1万円が、1月に請求される
12月に電気を使った事実があるので、12月の経費として計上します。
【年末(12月31日)】
水道光熱費 10,000円 / 未払費用 10,000円
【支払い時(翌年1月)】
未払費用 10,000円 / 普通預金 10,000円
違いを表で比較
| 項目 | 前払費用 | 未払費用 | |------|---------|---------| | 意味 | 先に払った未経過分 | まだ払っていない経過分 | | BSの区分 | 資産 | 負債 | | 発生タイミング | 支払いが先 | サービス利用が先 | | 決算整理 | 経費→前払費用に振替 | 未払費用→経費に計上 |
間違えやすいポイント
未払金との違い
未払費用と未払金は似ていますが、厳密には異なります。
- 未払費用:継続的なサービス(家賃、利息など)の未払い分
- 未払金:単発の取引(備品の購入など)の未払い分
実務上は厳密に区分しなくても問題ないケースが多いですが、理解しておくと仕訳に迷いません。
前払金との違い
- 前払費用:継続的なサービスの前払い分
- 前払金:商品や単発サービスの前払い分(手付金など)
フリーランスでよくある例
- 前払費用:年払いのドメイン代、サーバー代、保険料
- 未払費用:12月分の電気代・通信費、クレジットカードの12月利用分
まとめ
前払費用は「先に払った来期分」、未払費用は「使ったけどまだ払っていない分」です。発生主義で正確に記帳するために、年末の決算整理で必ず確認しましょう。
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